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May 02, 2005

映画:コーラス

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 フランスの映画を観るとき、同じ場所で観ているのに違う空間に迷い込んでしまったような、なんとも言えない感覚にとらわれます。英語とは違い言葉のリズムがゆったりしているせいかもしれません。でも、この感覚、けっこう好きだったりします。
 この映画の見所は、なんといっても主人公ピエールを演じるジャン=パティスト・モニエの瞳と声。大きく見開いたブルーの瞳は吸い込まれそうなほど深く悲しい憂いをたたえ、彼の口から流れる歌声は透き通ったボーイソプラノで聴く者の心を浄化してくれるのではないかと思うほど。こんな天使のような彼が実は悪魔のような性格を演じるのですから、おもしろい。彼のいる寄宿舎に赴任してきた音楽教師マチュー。体罰で子ども達を律しようとする校長に反発を感じ、合唱を通じて純真な心を取り戻させようとします。主人公のモニエは3000人のオーディションから選ばれただけあってすばらしい声量です。実際に何枚もCDを出しており、来日の際にはおばさま達が空港に殺到したほど。そういえば、私も昔ウィーン少年合唱団に夢中になった時期がありましたっけ。ボーイソプラノは、少年時代だけのもの。貴重な声をしっかりと耳に焼き付けておきたいものです。
 フランス人の7人に1人が観たというこの映画。天使の歌声に魅了されたのはもちろんでしょうが、音楽教師マチューに心惹かれた人も多かったのではないかと思います。寄宿舎に住む子ども達の心は荒れ放題。そんな心の声に一人一人耳を傾け、合唱を教えることで心の扉を開いていくのです。まるで「北風と太陽」のよう。でも、これを実践できる人はそう多くないのが現実です。ラスト近くで、学校をクビになったマチューが去っていこうとするとき、寄宿舎の窓という窓から紙飛行機がたくさん飛んできます。その一つ一つにマチューに向けた感謝のことばが書かれているのを見たとき、不覚にも涙がこぼれてしまいました。マチューに出会ったことでピエールはのちに世界的に有名な指揮者となります。運命的な人との出会い、音楽との出会い。私の人生にもこういうシーンが訪れるといいなぁ。

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